食物アレルギー
2019. 5. 1更新
食物アレルギーとは、原因となる食品を摂取すると、すぐに、あるいは2時間以内に体に有害な症状(痒み、発疹、嘔吐、腹痛、咳、喘鳴、呼吸困難、血圧低下など)を呈する疾患です。
最近は給食との関係で、幼稚園・保育園、小学校・中学校などから年度末になると書類が届き、検査や学校生活管理指導表の記載を依頼されることが多くなりました。
原因食品としては、乳幼児期は、卵、小麦、乳製品、大豆などが多く、成長するに従って甲殻類、魚類、ソバ、ピーナツ、そして最近は口腔アレルギー症候群と言って、果物で口の中が痒くなったりする病態や、食物依存性運動誘発アナフィラキシーと言って、食べてその後に運動することで誘発される重症のアレルギー反応が注目され始めました。
診断は、まず食べて症状が誘発されるか、そして補助診断として、特異的IgE抗体を調べる血液検査があります。そして診断がついたら、必要最小限の食物除去を行います。
成長と共に食べられるようになる食品も多いので、経過を見ながら、少しずつ食べさせたりしてみますが、重篤な反応(アナフィラキシーショック)も起こる可能性のある場合は、専門の医療機関(大学病院など)で食物負荷試験を行います。