子どもに多いアレルギー疾患とその対応-市内小学校での講演- 3
2015. 7. 23更新
食物アレルギー
- 特定の食物を摂取することによって、皮膚・呼吸器・消化器あるいは全身性に生じるアレルギー反応のことです。
- 鶏卵、乳製品、甲殻類(エビ、カニ)、果物類(キウイなど)が原因物質として多いです。
- 「原因となる食物を摂取しないこと」が、唯一の治療(予防)です。万一症状が出現した場合には、速やかに対処を行うことが重要です。
- 正しい診断と対応が肝心です。
食物アレルギーの診療の手引き2014より
原因となる食物の把握- 食物アレルギーを血液検査だけで診断することはできません。
- 明らかな症状の既往、ただし経年的に耐性化します
- 食物負荷試験陽性
- IgE抗体などの検査陽性だけが根拠の場合は、除去の必要性について検証する必要があります。
- 正しい診断に基づいた必要最小限の原因食物の除去
- 軽い症状ならば抗ヒスタミン剤の内服や経過観察により改善
- さらに症状が進行する場合は、アナフィラキシーに準じた対応が必要
- アレルギー反応により、じんましんなどの皮膚症状、腹痛や嘔吐などの消化器症状、ゼーゼー、呼吸困難などの呼吸器症状が、複数同時に急激に出現した状態。
- 中でも、血圧が低下して意識の低下や脱力を来すような場合を、特にアナフィラキシーショックと呼び、直ちに対応しないと生命にかかわる重篤な状態であること意味します。
- 原因は食物がほとんどですが、それ以外に昆虫刺傷、医薬品、ラテックス(天然ゴム)などがあります。
食物アレルギーの診療の手引き2014より