~子どもの便秘~
2019. 8. 1更新
排便が週3回未満であったり、5日以上出ない日が続き、便を出すときに痛みや出血がある場合を便秘と言います。腸に便がたまり過ぎた結果、便が肛門を塞いでしまっている状態を便塞栓といい、さらにひどくなると、巨大結腸症といって腸が異常に拡張し、遺糞症といって便がもれだし、おもらしが続く状態になってしまうこともあります。早めの治療が大切です。
〈発症しやすい時期〉
- 離乳食開始時期
- トイレトレーニング時
- 就学開始時
〈便秘の悪循環〉
- 硬い便を出して肛門が切れ痛い思いをすると、2~3歳のお子様は、次の排便を我慢したり、足をクロスして肛門を強く締め便を我慢するようになります。便はしばらく我慢していると出なくなり、そのまま大腸に残ります。便はますます硬くなり、直腸に便がたまってひろがっていきます。便がたまることに直腸が慣れてしまい、便意がおこりにくくなります。このように悪循環を繰り返してしまうのです。
〈悪循環を改善〉
- 浣腸や薬でたまった便を出し、直腸に便がたまらないようにします。
- 再び便がたまることがないように、治療を継続しましょう。
- 排便状態を知るために、便秘チェック表に毎日記録しましょう。
〈生活習慣の改善〉
- 早寝早起き、規則正しい生活をしましょう。
学校や幼稚園、保育園に行く前に忙しくてトイレの時間が取れないと便秘が起こりやすくなります。トイレの時間がとれるようにしましょう。 - バランスのとれた食事を3食きちんととりましょう。食事の量も大切です。おやつを食べすぎて、食事量が少ないと便秘になりやすいので、おやつは決められた時間以外は控えましょう。
- 運動は腸の蠕動を活発にして便通をよくするといわれています。散歩、掃除など軽い運動でよいのでなるべく体を動かしましょう。
〈気をつけること〉
- 無理なトイレトレーニングは便秘を悪化させる原因になることがあります。便秘のお子様はまず便秘の治療を受け規則的な排便習慣がついてから、トイレトレーニングを始めましょう。
- 学校でも我慢せず、トイレに行くようにしましょう。