~とびひ(伝染性膿痂疹)~
2020. 10. 12更新
とびひは、虫刺されや湿疹、転んですりむいた傷などを掻きこわすことによって細菌感染が合併し発症します。原因菌によって水ぶくれができる水疱性膿痂疹と、かさぶたができる痂皮性膿痂疹の2種類があります。
水疱性膿痂疹(主に黄色ブドウ球菌が原因です)
「よくみる子どもの皮膚疾患」 医学書院より
痂皮性膿痂疹(主にA群β溶血性連鎖球菌が原因です)
「よくみる子どもの皮膚疾患」 医学書院より
いずれも内容物が、他の場所に感染し、あちこちの皮膚に広がることがありますので、疑わしい場合は早めに病院へ行きましょう。治療は、局所の清潔ならびに抗菌薬外用剤の塗布、全体をガーゼで覆うことです。さらに抗菌薬の内服も必要になります。
<家庭でのケアポイント>
- 爪は短く切って、皮膚を掻きむしらない
- 浴槽に入らずシャワーでよく洗い流しましょう
- タオルは共用しない
まれにブドウ球菌の産生する菌体外毒素によって全身症状を示すことがあり、全身が熱傷のように紅潮、発赤するためブドウ球菌性熱傷様皮膚症候群(SSSS)と呼ばれます