~マイコプラズマ肺炎~
2024. 9. 27更新
マイコプラズマ肺炎は、「肺炎マイコプラズマ」という病原体に感染することによって起こる呼吸器感染症です。
マイコプラズマ肺炎は、子供から青年期に多く発症し、初発症状は、発熱、倦怠感、頭痛ですが、3~5日経つと乾いた咳が見られます(経過が長くなると痰混じりの咳に変わる)。咳はかなり強く解熱後も数週間続くことがあります。また、喘息様の症状も見られることがあります。高熱が続いても比較的元気なことが多い(歩く肺炎とも言われています)のですが、重症化することもあります。
マイコプラズマ肺炎は、夏季オリンピックがある年に周期的に流行すると言われていたのですが、近年はそれが当てはまらなくなっていました。今年は、夏季オリンピックがあった年なので、また、4年周期で流行するようになるかもしれません。
聴診しても呼吸音は正常なことも多いのですが、レントゲンでは肺炎像(浸潤影)が見られます。
治療は抗菌薬(抗生物質)によって治療します。抗菌薬のうちでもマイコプラズマ肺炎に効果のあるものは、一部に限られています。マイコプラズマ感染症で、通常使用する抗菌薬の効かない「耐性菌」が増えてきているとされていますが、耐性菌に感染した場合は他の抗菌薬で治療するなどします。しかし、自然治癒する場合がほとんどです。